図書館流通センター(TRC)の劣悪な図書館司書求人募集:人生が迷走する不安定な契約

 近年は、民間企業も公務員の事務職も、比較的売り手市場だと言われます。全ての地域、業種・職種が該当するわけではありませんし、面接重視採用が当たり前になったので油断は禁物ですが、数年前の氷河期に比べれば、全般的に正職員・正社員として就職しやすくなっています。一方で、図書館業界に目を向けると、残念ながらそうではないようです。その一例が以下の内容です。
 図書館業務受託大手、TRC・図書館流通センターの新卒採用求人です。一見、正社員採用かと思いきや、よく見ると契約社員での募集です。やはり、現場勤務限定の採用は、マネジメントのような高スペックを要求される立場でも、不安定な契約内容です。新卒の人材を、こういう雇用形態で雇う企業も問題ありですね。以下は募集内容です。※TRC・図書館流通センター採用ホームページより抜粋。現在、募集および掲載は終了しています。

東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県内 図書館スタッフ募集~新卒~<契約社員>
■募集内容 
○求人数  10名程度 
○応募資格  大学・大学院を2015年3月卒修業見込みで1988年4月2日以降生まれの方 
○仕事内容  図書館業務全般、受託図書館のマネジメント 
○勤務日数  土日祝含む週5日 
○勤務時間  8:30~22:15(館により異なる)のうち  実働8時間 
○休日  週2日(曜日は勤務シフトによる) 
○就業場所  東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県内弊社受託館 
○契約期間  2015年4月1日~2ヶ月間。面談による合意の上、2016年3月31日までの期間を原則として更新可、以後同様に、1年間を基本とした契約で更新可
■待遇  当社規定による。有給休暇制度、社会保険完備、スキルアップ研修制度、社員登用制度あり。

 正社員でなく、契約社員で採用して業務全般だのマネジメントを課す。1年単位の契約でマネジメントしろなんて、ちゃんちゃら可笑しい話です。労働者側に何もメリットはなく、徐々に不満が積み重なって辞めたくなるのがオチです。「社員登用制度あり」と書いていますが、未来のことなど確約できないわけですから、本気にしない方が良いでしょう。こんな書き文句を本気で信じているようでは、世間知らずの子どもと同じです。また、契約社員として更新を繰り返していても、永久に司書にはなれません。ましてや、大学院まで出て、この求人に応募するなど論外です。
 公務員、国立大学法人の採用試験合格を目指した方が、本物の司書になれます。待遇・福利厚生もしっかりしています。無駄な遠回りや迷走などせず、正しい努力をしましょう。失礼な言い方になりますが、このTRCの求人に応募する方は、残念ながら、今年度は正職員・正社員での就職の見込みがない方なのでしょう。どうしても、やむ負えない事情があり、生活のためにこうした働き方をするなら、並行して公務員や国立大学等の受験勉強をし、正規の司書を目指すべきです。若い時の苦労は糧になります。
 新卒時および卒業後の数年は、人生の方向性を決める重要な時期です。そこでの選択・判断、努力の仕方で人生の明暗が分かれます。時間は戻りません。企業側の都合で人生が翻弄されるようでは、望ましくありません。若い時の大切な時間を無駄にしないでください。

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