国立博物館・国立美術館図書室の就職・採用事情

当ブログには、国立の博物館や美術館に併設されている図書室の情報を求めている検索キーワードが多数見られます。国立博物館や美術館の情報は国立大学に比べ少なく、就職や採用に関するものも入手しにくいのが現状です。簡単で断片的ではありますが、採用・就職に関する情報をお伝えします。

国立博物館および国立美術館は、全国に複数ありますが、運営母体が独立行政法人に該当する機関と大学共同利用機関法人に該当する機関に分かれています。

■独立行政法人国立文化財研究機構
東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館

■独立行政法人国立科学博物館
国立科学博物館

■独立行政法人国立美術館
東京国立近代美術館、国立西洋美術館、京都国立近代美術館、国立国際美術館、国立新美術館

■大学共同利用機関法人・人間文化研究機構
国立歴史民俗博物館、国立民族学博物館

 まずは、これらの機関に正規職員で採用されるには(就職するには)、8月に実施される国立大学法人等職員採用試験に合格する事が必要です。ただし、国立大学に比べ採用しないことが多く、採用しても1~2名程度です。受験年度よって一次試験に合格してもチャンスがないなど、こればかりは個人の力ではどうする事もできません。仮に採用がある場合、一次試験に合格し、二次試験(面接)は自身で申し込みをします。一次試験合格者に対し、国立大学法人が主催する採用説明会で面接の受付をする事が多いです。面接は2回程度で個人面接、集団面接、最近はグループディスカッションをすることもあるようです。とは言っても、これは総務、人事、経理などの事務系職員の話です。

 では、図書系職員の採用はあるのか? 残念ながら、採用実績がある機関はありません。これら機関には図書室が設置されていますが、専任の図書系職員として勤務するには、国立大学からの人事異動で配属される機会を待つしかありません。配属された場合、3年の期限が多いようです。つまり、国立大学職員(図書系)として採用され、将来、配属機会を待つしかありません。一生機会がないこともありえます。
ただ、その配属対象となるのは、大学共同利用機関法人の国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)、国立民族学博物館(大阪府吹田市)の2機関だけです。前者は千葉大学、後者は大阪大学からの異動が多いようです。

 それ以外の機関は、所属の学芸員(研究職)が数年ごとのローテーションで配置されています。図書館学や周辺領域専門の方もいれば、他分野の方が配属されるケースもあります。つまり、人事的に図書系職員が配属されるシステムになっていないという事なのです。博物館や美術館で働きたい(配属されたい)方もいるかと思いますが、現状では実現不可能です。

 ちなみに、歴史学や考古学の学科が設置されている国大なら、歴史関連資料を扱う機会もあるし、東京芸術大学なら、美術資料を多く扱えるかと思います。ただ、採用や配属されるかは御縁の問題なので、現状では機関や分野にこだわらず、広い視野と柔軟な考えを持っていくことが賢明だと思います。

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この記事へのコメント

  • この記事に記載された図書館の一つで働いています。ほとんど採用はコネで、コネのない人の扱いが辛辣なことがあります。
    コメントの掲載は望みません。
    2016年02月09日 18:19
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