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2015年10月05日

小牧市のTSUTAYA(ツタヤ)図書館/指定管理者計画を巡る図書館戦争は反対多数で否決:公共図書館を取り巻く民間委託の実態

 公共図書館を直営から民間企業等へ委託や指定管理にする場合、多くは住民の意見を聞かず、自治体側の独断で断行されるケースが普通である。今回の小牧市のように、住民投票で賛否を問うケースは極めて稀である。結果は、反対多数否決。法的拘束力はないが、条例では住民の意見を尊重するとのこと。
 TSUTAYA(ツタヤ)が運営する、武雄市立図書館と海老名市立図書館の選書問題を起因とした今回の住民投票。そもそも民間企業は、営利追求を最大の目的とするわけだから、こうした事例はTSUTAYA(ツタヤ)だけに起こる問題ではなく、図書館業務を受託する企業の内情を理解しておく必要があるだろう。

民間企業が指定管理者となれば、自社の利益になる事業展開をすることは至極当然
 表向きには出さないが、参入障壁が低い図書館業界に企業が参入する理由は、書店や取次なら本業の収益強化、他業種は本業以外の新たなビジネスの活路を求めているからである。書店は、書籍や雑誌販売の安定した盤石顧客である図書館との関係を持ちたいし、図書館用品販売や製本会社も同様である。また、これまで図書館との関連性がない会社としては、小資金で始められ、人材も安く使え、在庫など抱える必要もなく、取りっぱぐれのない役所の仕事で、それなりの利益を確実に得られるからである。
 そもそも、図書館を自己資本で独自に運営したこともない民間企業のどこに図書館運営のノウハウがあるのだろう?ホームページで自信満々と声高々にアピールやビジョンを語っているが、言葉では誰でも言えるものであり、実行するのは簡単ではない。特に近年参入してきた、図書館とは縁のない企業のトップと担当者に聞いてみたいものだ。

ノウハウや実績もない無能な会社が指定管理者や受託者になる事が問題だ。でも残念ながら、そうした会社しか存在しない。
 はっきり言って、図書館に対する十分な知識や運営能力を持つ企業は存在しない。あえて挙げるなら、TRCが最もそれに近いレベルにあると思う。ギャラはかなり安いけど、運営実績や社内の人材育成システムは、他社よりは、まともだと思う(そうは思わないと言われる方もいると思うが、あくまでも個人的な見方として)。
 その他大勢の会社は、図書館運営ビジネスは、副業程度にしか考えていない。カウンター業務程度ならできると安易に考え、参入障壁が低い図書館業界へ参入する会社が後を絶たない。「武雄市図書館はド素人でした」などと発言するCCCの高橋聡・海老名市立中央図書館長の発言は、公共図書館業界を舐めているとしか思えない。

非正規雇用のスタッフが大黒柱にならざるを得ない
 受託会社の正社員には、図書館に関する知識やキャリアは殆どない(いや、たぶん全くない)。そこで、知識や経験のある人々を低賃金の非正規雇用で採用し依存する。運営の運命は非正規雇用のスタッフに懸かっているが、経済的な見返りは微々たるもので、1年先の契約すらわからない。それでいて、それなりの高い要求をする。ホームページでは書いてあるのに、研修など存在しない会社もある。現場丸投げ、トラブルや改善点の調整もできない、知識がないために委託側の話を理解できないといった営業マンをこれまで複数見てきた。

自治体側の問題
 委託する自治体の長、議員、職員らは、どこに着眼点を持って民間企業に委託しているのだろうか?結局のところ、安く委託できるか、ツタヤの様な、これまでの図書館スタイルとは違う斬新さに気を取られているだけだろう。図書館現場や民間企業の実態を知らない人間が判定するわけだから、評価内容など担当者の個人的な好みに過ぎない。住民の意見など反映されていないのである。ツタヤ図書館の発想や図書館空間の斬新さを全て否定するわけではないが、自治体の決定権者や推進者は、少しミーハー的な感じもする。自治体側がしっかりとしてもらわなければ困る。

もし、中途半端な運営能力しか持たずに図書館ビジネスを展開し、即席でスタッフを寄せ集めて安く使い、研修やサポートもろくにせず、問題ばかり引き起こし、利益しか頭にないなら、泥棒商売そのものである。

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2015年09月14日

改正労働者派遣法が成立 - 図書館業界で働く派遣労働者の未来

平成27年9月11日に改正労働者派遣法が国会で成立しました。9月30日に施行されます。この改正で図書館業界で働く派遣労働者はどうなるのでしょうか?重要なポイントは次の二つです。
◎制限期間の見直し
派遣先(企業、学校、機関など)は3年ごとに人を入れ替えれば、派遣社員を継続して活用できます。もし、同一派遣労働者を継続して活用したければ、派遣元の派遣会社が派遣労働者を無期雇用にすることで可能になります。

◎派遣会社の義務(派遣期間3年経過の派遣社員が対象) 以下のいずれかを実施
@派遣会社は、派遣社員が希望すれば、派遣先に対し直接雇用を依頼する
A新たな派遣先の紹介
B派遣会社での無期雇用
C雇用の安定に役立つ教育訓練の実施
※1年以上3年未満の派遣社員に対しては努力義務

この改正で図書館で働く派遣労働者のメリットを見つけるのは難しいと思います。派遣先が直接雇用に応じることは、任意であるため、可能性は極めて低いでしょう。また、派遣会社が無期雇用する(できる)のでしょうか?新しい派遣先を紹介されても、希望が合わずミスマッチが起こることもあるでしょう。さらに、零細派遣会社の場合、新たな派遣先を紹介できるだけの受託数はないと思います。
派遣元や派遣先の事情だけでは語れない部分もありますが、今後も3年ごとに、こうした手続きが必然的に起こることは、相当な不安と負担が生じるでしょう。事情が許されるのであれば、今後は派遣で働く事は避けた方が良いと思います。求人が多く、勤務している方、または応募を検討されている方が多いと思われる派遣会社のキャリアパワーやウーマンスタッフの今後の動向には注視していきたいと思います。


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2015年09月03日

ヴィアックス,埼玉福祉会,日本データベース開発,システムズデザイン,図書館スタッフ,日販図書館サービス,ツタヤ等の評判◆図書館委託業務・業者の実態 2

 前回の続き(図書館業務受託会社の評判【1】TRC、丸善、紀伊国屋書店、キャリアパワー、ナカバヤシ、ウーマンスタッフ)で、今回は、契約件数と求人数が、それほど多くない、業界のポジションとしては、末席の受託会社を簡単に紹介します。求人数が少ないということは、裏を返せば、契約満了の際、別の就業先を紹介してもらえる確率は低くなります。その点を注意してください。

【ヴィアックス】
東京23区の公共図書館業務を受託している新参会社である。都内の公共図書館は、TRC、ヴィアックス、丸善で、ほぼ独占されている。こうした新規参入企業に特徴的なのは、すでに、一般事務やマーケティングでの委託や派遣の実績はあるが、図書館とは無縁な状態で参入してくることと、受託業務が閲覧業務に限定されることである。裏を返せば、閲覧業務は素人企業でもできるということである。ただし、できると言っても最低限レベルの話であり、図書館の使命と自治体の要望を熟知し、質の高いサービスが展開できるかは未知数である。時給は1000円以下の安っぽいものばかりしかない。
◎主な契約先: 東京23区の公共図書館

【埼玉福祉会】
1970年代後半から、整理業務を中心に受託している、業界でも老舗。企業ではなく、社会福祉法人である。閲覧業務より、目録、装備、蔵書点検業務の求人が多い。長期契約の仕事が少なく、単発仕事が多いので、キャリアを積んだり、長期契約を希望する人には不向きである。
◎主な契約先: 首都大東京(日野)、日本社会事業大、国立新美術館、中央大、東京家政大、文化女子大、実践女子大

【日本データベース開発】
コンテンツ作成、システム開発、試験問題作成などの事業が主力。同じ大学や機関の求人が、繰り返し出ている印象が強い(特に立教大学)。受託数は少数。
◎主な契約先: 立教大、立教女学院短大、東京音楽大、青山学院大、東京芸術大、国立情報学研究所、アジア経済研究所

【システムズデザイン】
情報サービス会社。2010年頃までは、関東の大学を中心に多く求人が見られたが、近年は関西の大学の求人しか見ない。受託が激減している業者である。
◎主な契約先: 上智大、関西の私立大

【日販図書館サービス】
大手取次、日販の子会社。以前は多く求人が見られたが、近年は絶滅したかのような状態でほとんど見なくなった。現在、親会社の日販は、経営状況が極めて厳しい。主力の日販MARCサービスも終了する。
◎主な契約先: 埼玉県の一部公共図書館

【ツタヤ・カルチャーコンビニエンスクラブ・CCC】
いわゆる、TSUTAYA(ツタヤ)。もう、改めて説明するまでもないだろう。佐賀県武雄市立図書館や海老名市立図書館の選書問題で脚光を集めた。選書や分類の件で物議を醸したが、こうした事が頻繁に起こると、雲行きも怪しくなるだろう。まだ過渡期なので、今後の展開を見守るしかない。
◎主な契約先: 武雄市立図書館、海老名市立図書館、多賀城市立図書館

【日本レコードマネジメント】
官公庁や企業の文書管理サービスを得意とする企業。閲覧と目録の受託実績があるが、近年は、めっきり求人を見なくなった。頻繁に日大商学部図書館の受託求人が出るが、条件が悪すぎて敬遠されているのだろう。受託が激減している業者である。
◎主な契約先: 日大商学部

【有隣堂】
神奈川県を本拠地に展開する書店。主に神奈川県内の公共図書館の閲覧業務を受託し、横浜市立山内図書館は指定管理館となっている。
◎主な契約先: 神奈川県内公共図書館(横浜市立図書館など)、横浜市立大学、東京特別区自治情報・交流センター

【図書館資料整備センター】
かつては、目録、分類、装備といった、整理業務の受注を多く手掛けていた老舗企業。新規参入業者との価格競争もあり、近年は求人を見ることが、ほとんどなくなってしまった。
◎主な契約先: 不明

【図書館スタッフ】
丸善と提携関係がある。HPの求人を見ても、数が乏しい。時給もすこぶる悪い。
◎主な契約先: 昭和女子大、青山学院大、日大文理学部、目白大、法政大、東京電機大

【マイトベーシックサービス】
老舗の図書館業務のアウトソーシング会社で、書誌データ作成をメインにしている。近年は、求人を見ることが無くなってしまった。
◎主な契約先: 大宅壮一文庫

【リブレスク】
下請けの有限会社である。公に求人を募集することは滅多にない。
◎主な契約先: 慶應大

【日本カタロゴス】
今どき、ホームページが存在しない、幽霊会社。ホームページが存在しないことは、信用がないのと同じである。東京・神田に本社があるみたいだが、実態がイマイチわからない。おそらく、書店や取次などから降りてくる、下請けの安い仕事ばかりだと思う。
◎主な契約先: 日大理工学部(船橋)

【大学図書館支援機構(IAAL)】
大学図書館への研修や業務支援を行うNPO法人で2007年設立。立教大学の閲覧、目録業務を受託している。
◎主な契約先: 立教大

【リブネット】
三重県伊勢市に本社を置く、2002年設立の新興企業。公共図書館と学校図書館業務の受託を主力にしている。三重県、東京都、埼玉県の求人に偏っている。
◎東京都、埼玉県、三重県の公共図書館および学校図書館、防衛大学校

【フィルムルックス】
図書館用品や装備を専門とする会社。求人は装備業務のものに限られている。しかも、ほとんど出ない。

【大学出資の会社】
大学出資の会社は、基本的に系列大学での勤務となります。卒業生などは、優先して採用されたりします。ただ、相性が合わない場合は、他に行き場がないので、注意してください。

・早稲田大学アカデミックソリューション
・明大サポート
・立教オフィスマネジメント
・明治学院サービス
・アイビーシーエス(青山学院大学)
・KUサポート(駒澤大学)
・ウィズケイ(共立女子大学)
・クレオテック(立命館大学)

【その他】
以下の企業は、図書館とは何の関連もない業界企業です。ノウハウが乏しいか、ないに等しいです。中には、社員から訴訟を起こされた企業もあります。こうした、図書館業界への参入には100年早いような、いい加減な企業もありますから、応募をしてはいけません。

○アウトソーシング会社
・シダックス/大新東ヒューマンサービス
・ケーデーシー
・日経サービス
・湘南コミュニティー

○派遣会社
・マイナビスタッフ
・マンパワーグループ
・アデコ
・日本コンベンションサービス
・スタッフサービス
・テンプスタッフ
・JR東日本パーソネルサービス
・NTTヒューマンソリューションズ
・ザ アール
・旭化成アミダス
・アソウヒューマニーセンター
・パナソニックエクセルスタッフ
・バックスグループ
・ロジスティック・プランニング・スタッフサービス

○運送
・日本通運

○ビル/マンション管理
・秀光
・光官財
・オーディーエー
・エースシステム
・サービスエース

○不動産
・エイト

○金属加工業
・トミテック

○機器部品販売
・グランディオサービス

○自動車販売/整備業
・ヤオキン商事

○清掃、浄化、消毒、駆除
・クリーン工房
・環境テクノ

○スイミングクラブ
・ティーエムエンタープライズ

○不明業種
・彩の国協同組合
・フィット協同組合
・光商会

以上の業者の求人は、いつまで続くか分からない雇用形態と毎月の生活を回すことで精一杯の収入に危機感を感じるものばかりです。会社の規模も零細企業で経営状況が思わしくないため、正社員ですら将来が不安になります。将来の目標が明確で、それまでの繋ぎとして勤務するなら構いませんが、他に行く当てもなく、何となく応募し、惰性でダラダラと年齢を重ねることは避けるようにしてください。

※これらの情報は、2017年2月25日現在のものです。今後、状況が変わることもありますので、常に会社のHP等で最新情報を収集してください。主な契約先は、現在のものと過去に長期間契約(既に契約は終了)していたものが含まれます。

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2015年09月02日

図書館流通センター(TRC),丸善,紀伊国屋書店,日本アスペクトコア, キャリアパワー, ナカバヤシ, ウーマンスタッフの評判◆図書館委託業務・業者の実態 1

 当ブログには、図書館委託業務を受託(請負)している民間会社の情報を求めるキーワードアクセスが増加しています。そこで、図書館求人サイト「図書館ジョブ」と「Indeed」に掲載される会社情報を知っている限りお伝えします。今回紹介する会社は、求人の約9割以上を占める主要企業です。情報は、私が知っているものと知人からのものを元に記載しております。

 まず、始めに結論だけ言ってしまうと、これらの民間受託業者は本物のノウハウや運営マネジメントを持っていません。自前で一から人材を育成することなどせず、安い人件費で経験者を採用し金と手間を省いています。そして、現場へ送り込むだけで放置状態。時折、知識のない営業担当が挨拶に来る程度です。ひいては、現場と会社に摩擦や亀裂が生じることも珍しくありません。

 人材を右から左に流すだけで委託や指定管理の手数料を得ている虚業ビジネスです。ホームページには、それなりの運営内容にについて書かれていますが、実際の実情とはかけ離れた誇大表現が目立ちます。現状を知っている人間が見たら、ウソを書いていることがバレバレで失笑してしまうような無駄な演出をしていることに、見ているこちらとしても非常に痛々しく感じます。こうした背景があることを前提でお読みください。

【図書館流通センター(TRC)】
言わずと知れた図書館支援の最大手企業で、大日本印刷グループの傘下にある。書籍の納品、装備、書誌データ(TRC MARC)作成、図書館運営などを手掛けている。また、丸善雄松堂と共同移転方式による経営統合で、「丸善CHIホールディングス」という親会社を設立した。

公共図書館の委託、指定管理者、PFIなどの受託では圧倒的なシェアを誇り、全国展開している。2016年4月に受託している公共図書館の数が全国の約15%に及ぶことを発表した。受託業務は閲覧業務が圧倒的に多く、目録や装備などの整理業務は少ない。また、大学図書館の受託も極めて少ない。研修制度は、しっかりしたシステムを構築しており、右に出る他社はない。

給料はシビア(ケチ)でガメツイ。業界一の受託数で、それなりの利益もあるはずだが、懐が狭いためか労働者へ還元されていない。つまり、労働者にとって優しくない会社である。司書資格の有無による時給差額も30円程度しかなく、責任者やリーダーといった立場であっても低い給料である。コスパが徹底しており、地域最低時給レベルまで下げた雑巾を絞り切るような徹底振りである。それなりの経験者が応募するには割に合わない。図書館勤務経験がない、初心者向けの会社である。とりあえず、現場の様子や雰囲気を知るためにも、実験的(テスト的)に応募してみる方がいいかもしれない。

◎主な契約実績: 全国の公共図書館、首都圏の一部公立小中学校の学校図書館、拓殖大、NHK放送技術研究所

【丸善雄松堂】
大学図書館の受託が多く、ほぼ私立大学である。わずかに公共図書館の受託もある。受託業務は閲覧業務が中心で目録業務は少ない。時給も生活できるレベルには到達しない低水準である。交通費支給上限がシビアで、勤務地が遠方の場合、自己負担が生じる。交通費を全額出すなら時給を下げるか、上限設定をするセコイ手法を使うらしい。

業績が極めて悪く、2011年に正社員180名の希望退職者を募集する大リストラを断行した。大日本印刷グループの傘下企業になったことで、かろうじて生き残り、TRCと共同移転方式による経営統合で、「丸善CHIホールディングス」という親会社を設立した。ここ数年、業績低迷のため正社員の新卒採用が行われていない。現場責任者でも契約社員の身分であり、月給制で手取り17〜18万円のボーナス・退職金なし。アルバイト、パートから契約社員へも昇格試験を課すのでバカバカしい話だ。

2013年3月、受託したくせに期限まで人材を集められなかった、国立新美術館図書室の受託契約破棄は大問題となった。その際、ペナルティーとして、納品契約がある国立大学と4ヶ月間取引停止という行政処分を受けた。大手書店としての歴史はあるが、図書館運営を円滑に行えるマネジメント能力はない。公共図書館より大学図書館で働きたい人向けの求人が多いが、会社として問題点が多いと思う。

◎主な契約実績: 明治大、青山学院大、國學院大學、玉川大学、東京電機大、東京農業大、日本女子大、大東文化大、獨協大、二松学舎大、東京都市大、東京経済大、麗沢大、創価大、神奈川大、千葉工業大、和洋女子大、千葉商科大、明治薬科大、流通経済大、北里大(相模原)、帝京平成大(池袋・中野)、清泉女子大、桐朋学園短大(調布)、杉野服飾大、法政大学、専修大、神田外語大、名城大、愛知工業大、岐阜聖徳大、帝塚山大、京都薬科大、京都造形芸術大、京都文教大、大阪経済大、大阪大谷大、大手前大、桃山学院大、兵庫県立大、神戸学院大、神戸親和女子大、ジェトロビジネスライブラリー、新国立劇場、静嘉堂文庫美術館、労働政策研究研修機構

【紀伊国屋書店】・【日本アスペクトコア】
紀伊国屋書店と日本アスペクトコアは提携関係を持っている。紀伊國屋書店が単独契約するタイプと入札・契約を紀伊國屋書店が行い、採用と現場業務を日本アスペクトコアが担当するタイプがある。受託業務は、閲覧、ILL、受入、目録など多岐に渡り、他社に比べ幅い印象がある。

紀伊國屋書店の雇用に関しては、最長4年契約で交通費は1日あたり1000円とお寒い。責任者(リーダー)の求人は待遇が悪いものが多く、時給が基本になっている。全国展開しているので、都市部だけでなく、地方都市でも比較的求人はある。

図書館部門の話ではないが、気になる点として新宿南口店閉店の件がある。都心部の大型店ですら業績が上がらない状況だと、会社自体の経営が、かなり危機的状態だと推測できる。応募をする場合は、会社の経営環境が厳しいことを認識し、相当なリスクを背負う覚悟がいる。採用されても、数年後の自分の身の振り方を考えておくべき。

アスペクトコアの雇用に関しては、勤務態度良好で図書館との契約が続けば、期限なく契約更新できる。交通費は全額支給してくれるケースが多い。ただ、各方面からの情報によると、契約時に聞かされていない業務をさせられたり、現場で起こる問題やトラブルに対し、営業担当者からのサポートがなく丸投げといった事例を複数聞かされ、評判は悪い。また、全面委託や広範囲に業務を受託している大学図書館は、激務で負担が多いそうだ。それで、時給1000円を超える程度。全面委託の図書館求人への応募は辞めるべき。

◎[紀伊國屋書店]の契約実績: 首都圏の一部公共図書館、学習院大、学習院女子大、跡見学園女子大、大正大、東京理科大、芝浦工大、星薬科大学、津田塾大学総合政策学部(千駄ヶ谷)、実践女子大、多摩美術大、武蔵野大、武蔵野募術大、東京家政大、東京家政学院大、東洋英和女学院大、江戸川大学、目白大、桐朋音楽大、上野学園大、愛知淑徳大、同志社大、関西大、武庫川女子大

◎[アスペクトコア]の契約実績: 青山学院大、東洋英和女学院大、白百合女子大、昭和女子大、法政大、日本体育大、国士館大、自治大学校、神奈川工科大、横浜市立大、武蔵野大、武蔵野美術大、埼玉県立大、淑徳大、女子栄養大、江戸川大、TBSビジョン映像ライブラリー、理化学研究所、東京国立博物館、国立情報学研究所

【キャリアパワー】
近年、急速に受託数を獲得している会社である。その多くは私立大学の閲覧業務だ。本社が京都にあり、関西の私立大学図書館の受託が多いが、関東の私立大学も多く受託している。委託と派遣の求人が混在しているので、違いを確認しておく必要がある。

求人サイト「図書館ジョブ」に掲載されている求人広告の募集文句を見ればわかるが、チャラいものばかりでバカっぽい。会社の良識を疑ってしまう。また、時給が900円〜1000円程度でも、正職員並の激務をする内容の求人も散見されるので要注意。

過去にライブラリーコンシェルジュという、会社独自の目録認定研修があったみたいだが、ホームページの紹介では、2010年以来、6年間も更新されていない。会社としての研修機能が働いていない証拠と見てとれる。つまり、研修ノウハウがないか、やる気がないと見てよいだろう。

◎主な契約実績: 東京外国語大、東京学芸大、政策研究大学院大(六本木)、慶應義塾大、早稲田大、学習院大、中央大、明治学院大、成城大学、日本大(薬学部)、東洋大、立正大(五反田)、東京未来大、工学院大、神奈川大、関東学院大、国士舘大、和光大、桜美林大、文京学院大、昭和女子大、相模女子大、日本赤十字看護大、産業能率大、女子美術大、北里大(相模原)、愛知学院大、愛知淑徳大、南山大、中京大、京都大、京都市立芸術大、京都産業大、京都橘大、立命館大、龍谷大、同志社大、関西大、大阪工業大、大阪成蹊大

【ナカバヤシ】・【ウーマンスタッフ】
ナカバヤシは、製本とアルバム販売を主力とする、業界最大手の老舗企業。2009年に派遣会社のウーマンスタッフを買収し、子会社とした。入札や契約はナカバヤシが行い、現場で勤務するスタッフは、ウーマンスタッフが募集・採用して管理する。ウーマンスタッフの派遣社員として採用され、ナカバヤシに派遣される形態で契約し、実際の勤務先は、ナカバヤシが契約している図書館となる。一見、違法な二重派遣にも見えるが、グレーゾーンで上手く逃れているようだ。ただ、委託元が、こうした雇用契約でスタッフを雇用している事が問題であると判断することも考えられる。

図書館業務の受託開始は、2000年代前半と歴史が浅い。当時は、大学図書館総合目録(NACSIS-CAT)のデタラメな書誌データを作成しまくり、悪評が高かった会社である。近年の求人を見ると、東京都と埼玉県の公共図書館や国立大学の夜間カウンター業務が多い。本社が大阪にあるので、関西の求人もある。また、目録や装備の求人も時々ある。他社が好んで受託しない、利益が薄い上、人材が集まりにくいとされる、夜間カウンター業務に活路を見出しているように見えるが、時給は学生のアルバイトレベルで、扶養内の主婦ですら応募して来なさそうな求人ばかりである。更に900円以下の低時給で交通費込という、法律上の最低時給以下になる求人が散見される。

改正労働者派遣法の施行で、同一派遣先での勤務は3年が限度となる。こうした、中小零細派遣会社は、別の派遣先を用意できるだけの契約数はない。結論を言うと、不可解な雇用契約方法、低時給、3年後の契約更新など、不安材料が多い。色々な意味で、タチが悪い曲者業者。応募は辞めた方が良いと思う。

◎主な契約実績: 埼玉県の一部公共図書館、東京東部の一部都立高校図書室、国立国会図書館、東京大、東京工業大、東京外国語大、埼玉大、放送大、首都大学東京、聖心女子大、法政大、北里大(白金)、文京学院大、帝京大(板橋)、東邦大、東京医科大、新渡戸文化短大、川村学園女子大(目白)


以上の業者の求人は、いつまで続くか分からない雇用形態と毎月の生活を回すことで精一杯の収入に危機感を感じるものばかりです。会社の規模も中小零細企業で経営状況が思わしくないため、正社員ですら将来が不安になります。将来の目標が明確で、それまでの繋ぎとして勤務するなら構いませんが、他に行く当てもなく、何となく応募し、惰性でダラダラと年齢を重ねることは避けるようにしてください。

※これらの情報は、2017年2月13日現在のものです。今後、状況が変わることもありますので、常に会社のHP等で最新情報を収集してください。主な契約先は、現在と過去に契約していたものが混在しています。

▼後編に続きます



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2015年03月30日

図書館業務受託会社で働く問題点とリスク

 昨今、図書館業務の中に委託を取り入れていない図書館は少数となり、大なり小なり何らの業務が民間に委託されている。主な委託業務として、カウンターでの閲覧業務(貸出や返却)、複写サービスや相互貸借のILL業務、装備業務、目録整理業務などがある。非正規ですら直接雇用が減少し、図書館で働くには受託する民間会社に所属して、契約先の図書館へ委託(請負)や派遣として勤務する形態が主流になっている。だが、多くの問題点や現状に翻弄されることが多い。

 簡単ではあるが、自身の経験や知人から聞いた実際の問題点を端的にまとめてみた。受託会社で働こうと考えている方は、それなりの覚悟をした上で応募してもらいたい。書いていることは、全ての会社に当てはまる事ではないが、多くの会社に当てはまる事である。

◎仕事の継続性が不安定 : キャリアを積むことが困難
 委託や派遣は契約期間が決まっているため、その期間だけ従事することになる。よって、従事する者が長期的に幅広く業務経験を積むことは困難なのが実情だ。その先の未来に見えるものは、はっきりしたものがなく、契約が満了すれば同業他社に転職して同じことを繰り返す者が多く、悪循環に陥ることになる。再契約でき、長期に渡って仕事ができる恵まれたケースもあれば、更新されずに1回限りで契約満了になる不運なケースなど様々だ。会社や個人の業績が高く評価されても、図書館側の都合や入札競争で他社に敗れれば、水の泡なのである。会社側も優秀な人材の安定した固定化ができないのである。

◎閲覧業務ばかりになってしまった
 様々な業務を横断的に従事するケースはあまりなく、決まったカテゴリーの仕事を仕様書の枠内に沿って、ひたすらこなしていくのがメインである。近年は、閲覧業務しか求人が見当たらない印象を受ける。閲覧業務においては、貸出・返却処理と書架整理、利用者対応の繰り返しなので、ルーティンワークの典型と言える。誤解を恐れずに言えば、貸出返却、書架整理しかできないのであれば、他者との差別化にはならないし、職務経験として評価されにくい。選書と発注、高度なレファレンス、目録作成や分類付与、システム管理などの知識や経験が必要な業務に就くことは、図書館の正規職員か限られた経験者しか機会がない。

◎ノウハウもなく、見切り発信で図書館業界に参入し、中途半端なビジョンと運営しかできていない会社もある
・現場に丸投げし、スタッフに責任ばかりを押し付ける。
・権限のある本部の責任者や現場担当の営業が無知であり、マネジメント能力が低い。
・経験者の寄せ集めで成り立っていて、会社そのものに知識やノウハウがない。
・マニュアルやテキストだけの中身のない社員教育と研修で済ませている。それすらしない怠慢な会社もある。
・人手が足りないが未経験者は採用しない。つまり、経験者募集だけに依存することで初期教育を省略し、切り抜けている。

【最後に】
 以前、委託案件の業務管理を担当した際、お子様がやる「おままごと」レベルの運営しかできない会社があった。図書館業界では、直営か委託かの議論が絶えないが、それ以前の問題として、業務受託する民間企業が、本当に図書館業界に参入できるだけの質があるのかを見極める必要があると思う。


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2015年03月17日

足立区立図書館の異業種指定管理者に支配される荒廃した業務委託の実態:ツタヤ(CCC)図書館問題より深刻だ

東京都足立区の公共図書館の指定管理者は、図書館運営のノウハウなど全くない、機会部品販売業、自動車販売整備業、スイミングクラブなどといった他業種企業が受託しているという奇妙なことが起きている。しかも、過去に社員から不当解雇を巡る問題で訴訟敗訴した悪質企業が、指定管理業者に再選定されている。もはや、足立区の指定管理者制度は、機能不全を起こしているか、企業と区議会議員・役人との間に不適切な関係があるとしか思えない。
平成27年3月13日の東京新聞に以下の記事が掲載されていました。
▼一方的雇い止めに無効判決 (記事の一部省略しています)
 足立区立竹の塚図書館元副館長の女性司書(52)が、不当な雇い止めにあったとして、株式会社トミテック(金属加工業) http://tomitech.co.jp/を訴えた訴訟で、東京地裁の12日の判決は、未払い賃金の支払いを業者に求めるとともに、女性の労働上の地位を認めた。

 判決などによると、11年8月、女性が勤務していた竹の塚図書館では、約2万冊の蔵書に磁気テープを張る新たな作業が課された。賃金は1冊当たり7円で、時給に換算すると約800円の最低賃金を下回り、最低賃金法に違反すると判断し、館長に問題を指摘した。12年1月、業者は女性に雇い止めを通知した。業者側は、雇い止めの理由として「ルールが守れない、協調性がないなど業務遂行能力が十分でない」などと女性の問題を列挙した。女性側は「雇い止めは、最低賃金法違反に抗議したことに対する報復」などと反発。区の公益通報(内部告発)窓口に通報した上、一昨年8月に提訴した。

 公益通報を調査する監察員が12年6月に出した報告書では、雇い止めについて「(通報者の解雇無効を定めた)公益通報者保護法に違反している可能性が高い」と指摘。業者は「報復という事実は存在せず、公益通報者保護法違反はあり得ない」と強く反発している。報告書を受け、区は4月以降の新しい指定管理者選びで、この業者を対象から外した。女性は、区立図書館を運営する指定管理者の多くが、被告の業者をはじめ、異分野の企業であると指摘し、「図書館業務に精通した会社に任せるという考えをもってほしい」と述べた。【情報源:東京新聞・平成27年3月13日】

 これは委託業務を受託した業者が、図書館のノウハウを持たずに受託し、現場に丸投げ、そして、現場での問題点を汲みとり、改善するなどの調整ができなかった結果だと言えるでしょう。元副館長の方がおっしゃる通り、図書館業務に精通した会社に任せないと同様の事態がどこでも起こりえると考えるべきでしょう。そして、足立区の図書館委託の指定管理業者をみると、びっくりしますよ。

◆指定管理者(平成27年4月1日〜平成32年3月31日までの5年間)
【情報源:足立区ホームページより】
○伊興図書館、佐野図書館、新田図書館
株式会社グランディオサービス(機器・部品販売)
※2009年、この会社も足立区立花畑図書館館長の不当解雇を巡る問題で訴えられ、敗訴した経緯あり。
○興本図書館、江北図書館
株式会社ティー・エム・エンタープライズ(スイミングクラブ運営等)
○鹿浜図書館、竹の塚図書館、やよい図書館
ヤオキン商事株式会社(自動車販売・整備)
◆部分委託(平成27年度)
○中央図書館
シダックス大新東ヒューマンサービス株式会社(アウトソーシング、カラオケ、スポーツ、給食)

 まさに、異業種のオンパレード。機器・部品販売業、自動車販売・整備業、スイミングクラブ運営の会社が図書館運営???。地元の企業ばかりだけど、議員や役人と癒着でもあるのかね。足立区ホームページを見ると、入札への応募団体が1つしかない図書館が多いが、何か不自然。きっと、地元優遇の基準というものが、明文化されない形で存在しているのだろう。こんなノウハウがあるはずもない業界の会社を指定管理者として採用する足立区は思考停止状態だ。働く側からすれば、こんな自治体の図書館になんぞ、応募しないことが最大の防御である。周辺の区にも図書館なんて沢山あるわけだから、どうしても図書館で働きたいなら、そちらを目指すべき。

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2015年01月08日

(株)キャリアパワーという会社は、業務委託をなめているのか? : 何を伝えたいのかさっぱりわからない意味不明な求人募集文句

 図書館求人募集サイトの図書館ジョブに掲載されている、(株)キャリアパワーの求人募集を見ていると、この会社は本当に業務委務を受託できるだけの器量とノウハウがあるのかと疑問に思います。それは、求人募集のキャッチコピーが、いかにも頭が悪そうな担当者が書いたようなものだからです。求人募集文句をいくつか挙げてみると、以下のものがあります。








「みーつけた」 「スキを仕事に」 「春先取り」 「飛びつけ」 「やったね」 「OK!」 「経験キラリ」

 自社のオフィスで働く人材を募集するなら、別にどう書こうと勝手です。しかし、業務委託契約における受託者側の立場で委託元の図書館現場で働く人材を募集するのに、こんな軽いノリの表現を使うのは、委託側(図書館)の人間が見たら不愉快に思うでしょう。何よりもバカっぽく見えます。大袈裟な表現や絵文字をふんだんに使っていますが、まともな会社や公共/大学図書館が直接募集する場合、こうしたバカ丸出しのキャッチコピーは書かないでしょうし、これまでも見たことがありません。
 こうした些細なことからも、胡散臭い会社ではないかと疑ってしまいます。本当は図書館業務のノウハウなどないのでしょう。そこそこできる経験者を集め、後は現場に丸投げしておしまい。それで会社の看板は、「図書館業務を受託できます」なんて言ってるなら、思い上がりも甚だしい。これを書いている担当者は、自分の頭に危機感を持った方が良いと思います。


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2014年12月04日

委託と派遣を勘違いしている委託元の図書館司書がいる

 委託と派遣の違いをざっくり言えば、委託元(図書館)職員が労働者に直接仕事の指示ができる形態が派遣で、指示できない形態が委託になります。派遣は直接雇用に近い形態で、委託は仕様書の業務内容を受託・請負業者に全てお任せする形態です。問題なのは、委託契約なのに、委託元(図書館)職員が受託・請負業者の社員に直接指示をしている場合です。これは、偽装請負という違法行為です。IT業界、製造業など多くの業界で問題となっています。

 図書館業界などの公的な機関や学校法人では、表沙汰になる様なことは滅多にありませんが、全くないとは言えないと思います。組織ぐるみではなく、一部の無知または自己中心的な職員による個人的な起因によるものです。これは、法律を理解していない、違法でも少々のことなら構わない、自分の指示でやりたいなどという甘い勝手な認識による結果です。違法なのですから、はっきりで言ってしまえば列記とした犯罪です。

 もし、受託・請負業者の社員の方で、委託契約なのに委託元(図書館)の職員から仕事の指示を受けるようであれば、法律違反であることをきちんと説明し、改善されなかったり、暗黙の了解で慢性的に行われているのであれば、委託元(図書館)の組織へ通告する必要性が生じます。当然、指示をしている職員は懲戒処分の対象になります。受託・請負の立場上、言いづらいかもしれませんが、図書館業界をクリーンにしていくには、はっきりNo!ということも必要なのです。

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2014年08月16日

派遣で働く際に気をつけたいこと

 派遣の場合、雇用契約は派遣会社との間で契約され、仕事の指揮命令は派遣先(図書館等)となります。委託契約と違うのは、仕事の指揮命令権が派遣先にあることです。

 もう一つ注意しておきたいのが、契約期限です。派遣業務には、自由化業務専門26業務があります。労働者派遣法の規定で、自由化業務の派遣契約期間は原則1年契約で延長しても最長3年となっています。専門26業務は無期限で契約できます自由化業務専門26業務の違いは、契約期間にあります。専門26業務は、以下のように二つのカテゴリーに分類されています。

【政令で定める専門26業務】

・1号:情報処理システム開発
・2号:機械設計の業務
・3号:放送機器等操作の業務
・4号:放送番組の等の制作業務
・5号:事務用機器操作の業務
・6号:通訳、翻訳、速記の業務
・7号:秘書の業務
・8号:ファイリングの業務
・9号:市場調査・集計・分析の業務
・10号:財務関係書類作成・処理の業務
・11号:取引にかかる文書作成の業務
・12号:デモンストレーションの業務
・13号:添乗の業務
・14号:建築物清掃の業務
・15号:建築設備運転、点検、整備の業務
・16号:案内・受付、駐車場管理等の業務
・17号:研究開発の業務
・18号:事業の実施体制の企画、立案の業務
・19号:書籍等の制作・編集の業務
・20号:広告デザインの業務
・21号:インテリアコーディネータの業務
・22号:アナウンサーの業務
・23号:OAインストラクションの業務
・24号:テレマーケティングの営業業務、金融商品営業の業務
・25号:セールスエンジニアの営業の業務
・26号:放送番組等における大道具・小道具の業務


 図書館業務で専門26業務に該当するのは、書誌/目録作成業務だけとなっており、8号ファイリング業務に該当します。それ以外の、閲覧・カウンター業務、レファレンス業務、装備業務などは自由化業務となり、最長でも3年契約です。そのため、あまり長期的な展望が望めない雇用形態であると思います。ただ、専門26業務についても、最長3年契約に法改正する案が出ており、その点も注視していく必要があります。

 図書館業務を多く受託している企業では、キャリアパワーとウーマンスタッフが、派遣雇用形態の求人を出しています。しかし、ホームページを見る限り、自由化業務と専門26業務に関する説明と契約期限に関する説明が見当たりません。面接の場できちんと説明されれば問題ありませんが、そうでなければ、後々トラブルになる場合もあるかもしれません。派遣で働こうと思う場合、このあたりの注意点を理解して応募するようにしてください

☆☆☆☆☆
読者の駒蔵様より「派遣の交通費と課税」に関する御助言を頂きました。
これも重要な点です。ありがとうございます。駒象様の御助言を参考に追加として書きました。

-----追加
派遣契約の場合、別途交通費が支給されることは、ほとんどありません。交通費は給与(時給)に含まれているということになります。本来、別途交通費として支給されるなら、月額10万円までは非課税(税金がかからない)となります。しかし、交通費が支給されない場合、給与に含まれている交通費分の金額に対しても、所得税や住民税が課税がされてしまうのです。つまり、余計に税金を払うことになります。確定申告の際も交通費の控除はできません。

そこで、節税対策として「特定支出控除」があります。特定支出控除とは、簡単に言えば、「職務遂行上必要な支出(交通費など)には課税しません」ということです。ただし、基準額があり、「その年中の給与所得控除額×2分の1」を超えた分について非課税とします。年収や交通費も個人差がありますので、全ての人が基準をクリアできるわけではありませんので注意してください。

特定支出控除を受けるには、特定支出(交通費)を証明する給与支払者(派遣会社)発行の証明書が必要になります。定期券代などの領収書は必ず保管しておきましょう。あまり上手な説明ではないので恐縮ですが、複雑で面倒な話なので、派遣会社や近所の税務署に相談するなど、可能な限りの対策をしてください。

▼特定支出控除の説明(国税庁 No.1415 給与所得者の特定支出控除)
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1415.htm

▼このサイトも参考になります
http://matome.naver.jp/odai/2136116492876915301

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2014年08月15日

委託(請負)業務で働く際に気をつけたいこと

委託業務の場合、図書館側が業務の一部を委託し、民間会社やNPO法人などが受託(請負)する業務形態となります。この場合、委託側が詳細な仕様書を作成し、受託側はその内容に沿って業務を遂行します。スタッフの採用、雇用管理、業務指示は受託した会社が行います。つまり、委託する図書館側が、採用や業務指示をすることはできません。委託側が履歴書を提出させたり、採用に関して口出しをしたり、仕事の指揮命令を出すことは、法律で禁止されています。直接指揮命令を出してしまえば、偽装請負となり、委託でなく労働者派遣となってしまうからです。

もし、勤務先の図書館職員から日常的に直接指揮命令を受けているなら、違法となりますので、所属する会社の担当者に即相談するべきです。委託業務で働く場合の重要な注意点は、この偽装請負に関することです。委託と派遣の違いは、労働局のホームページに記載されていますので、基本的な事は知識として知っておくべきでしょう。

▼東京都労働局の偽装請負に関するページ(厚生労働省 東京都労働局)
http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/hourei_seido_tetsuzuki/roudousha_haken/001.html

それ以外で起こりやすい問題は、受託会社側のマネジメント能力不足によるものです。例えば、受託(請負)会社の営業担当者が、図書館業務の内容を理解していないケースも結構あります。そして、現場丸投げ状態となり、会社と現場スタッフの間に溝ができるのです。現場スタッフでベテランの知識と経験が豊富な人がいれば、何とかなると思いますが、いないならば混乱するでしょう。特に新規立ち上げ案件などは要注意です。現場スタッフの努力も必要ですが、全てを背負うのは無理なので、会社のサポートが乏しいなら、結果として、スタッフからの不満やモチベーション低下で士気が下がることになります。

もし、こういう場面に直面したら、会社の対応で判断すると良いでしょう。続けるべきか、他を探すか。これは、最終的に個人で決断することです。

もっとひどい例として、以前の記事でも書きましたが、契約締結後に受託会社の都合で契約が破棄されるケースです。業務開始の準備していたスタッフも、自分に非はないのに、とばっちりを受ける不運なケースです。
▼関連記事

最後に契約期間について触れておきます。委託契約は、だいたい1年〜3年位の案件が多いです。その後は、再契約ができれば継続できると思いますが、他社との入札競争に負けたり、委託側から契約終了の申し出があれば、その委託案件の仕事は終わりです。後は、所属会社が別の仕事を紹介してマッチングすれば、新たな委託業務に移る事になります。もし、紹介がなかったりマッチングする仕事がなければ、その会社との契約も終了となってしまいます。


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