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2017年03月17日

丸善CHIホールディングス(丸善,図書館流通センター/TRC)が非正社員の多い会社・第76位、非正社員比率は89%

東洋経済オンラインが、上場企業で働く非正社員の実態を調査した結果を公表しました。有価証券報告書に記載されるデータを用いて集計した、非正社員を多く雇用している会社の2016年末時点の最新ランキングです。非正社員の数の他にも、従業員に占める非正社員比率も記載されています。

▼東洋経済オンラインの記事

まず、ランクインされている業種が、外食、小売、流通といった定番業界が目立ちます。そしてランキングの中に、何と丸善と図書館流通センター(TRC)の共同持株会社である、丸善CHIホールディングスがありました。以下にデータを引用します。

●順位: 第76位
●非正社員数: 11119人 ⇒バイトの数
●従業員数: 1408人 ⇒正社員の数
●非正社員比率: 89% ⇒社員全体の非正社員の割合

特に注目したいのは、非正社員比率です。何と約9割がバイトです。この数字を見る限り、正社員をほとんど採用せず、バイトでまかなっていることを示すデータです。バイトから昇格して正社員になる事も極めて難しく、不安定で低賃金な身分の非正社員をフル活用して会社が動いているともいえます。もはや、非正社員がいないと成り立たないだけでなく、正社員も増やせない経営構造だということも透けて見えます。健全性などなく、ビジネスとして崩壊していると言えるでしょう。

ここだけでなく、書店や図書館関連業者は、どこもこうした会社ばかりでしょう。元々、利益率が極めて低い産業ですが、本離れによる売り上げ低下、アマゾンなどのネット通販の台頭、顧客先の自治体や大学の予算縮小、競争過多による入札価格の下落などの要因も重なり、厳しい市場となってしまいました。経営はかなり厳しいと言えます。新たな開拓市場も乏しく、電子書籍/雑誌もどうなるか未知数です。

一度こうした業界に不安定な雇用形態で入ってしまうと、そうした環境や立場から抜け出すのが困難です。現代社会の縮図です。どうしても図書館で働きたい若い方は、このデータを眼に焼きつけ、正規の公務員試験や国立大学の採用試験にパスできるように必至で努力してください。それが困難だと感じるなら、採用数が多い行政事務の公務員や成長性がある民間企業を目指すのもありでしょう。変化に柔軟に対応できる選択をするべきだと思います。


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2017年01月16日

バイト募集で小論文や作文を書かせる司書求人はリスクがある◆東京国立近代美術館,国立新美術館アートライブラリーの事例

たまに、バイトの求人募集程度のことで、課題やテーマを設定した小論文や作文を提出させる面倒なものがあります。実は、こうした求人は注意する必要があります。今回は、そうした事例の求人が出ていたので、警告の意味も含め記事にしてみました。

その求人は、東京国立近代美術館と国立新美術館に併設されているアートライブラリーの事務補佐員(=アルバイト)の司書募集です。それぞれ、個別にHP上で募集をしています。小論文や作文のテーマも含めた内容の要点をまとめると以下の通りです。

【共通事項】
●雇用期間: 平成29年4月1日〜平成30年3月31日(年度契約、最大5年まで更新することがある)
●勤務日数、時間: 週5日30時間(1日6時間)

【東京国立近代美術館】
●職務内容: 図書資料の整理および閲覧業務
●応募資格
・司書資格
・NACSIS-CAT(国立情報学研究所目録所在情報サービス)の経験者
●時給1030円〜1250円
●小論文テーマ「美術館の中のライブラリに期待すること」(A4横書き1枚、800字程度)

※情報源は東京国立近代美術館HPより⇒http://www.momat.go.jp/ge/jobs/

【国立新美術館】
●職務内容: 閲覧業務に関するマネジメント(委託業者との調整を含む)、予約閲覧対応、美術資料に関する広報・普及業務。アーカイブズ資料の整理・保存・公開に関する業務。
●応募資格
次の(1)〜(3)の条件に該当し、かつ(4)(5)いずれかの条件を満たす者
(1)大卒以上で、図書館・資料館等における閲覧業務の実務経験を有する。
(2)Word、Excel等を用いた基礎的なパソコン操作ができる。
(3)美術への関心がある。近現代美術史の知識があれば尚可。
(4)図書館司書有資格者で、図書館での継続的な実務経験を有する。図書館システムを用いた目録作成業務の実務経験(特にNACSIS-CATの経験)があれば尚可。
(5)アーカイブズ学専攻。もしくはアーカイブズ構築の実務経験を有する。
※TOEIC、英語検定、英語力の検定試験の受験経験者は、履歴書にその点数・級を明記。
●時給1240円
●作文「私の考える美術館の図書室の役割」(400〜800字、A4サイズ、様式自由)

※情報源は国立新美術館HPより⇒http://www.nact.jp/recruitment/index.html


経験則や各方面からの情報をもとに言うならば、バイトであっても小論文や作文の提出を求める場合、採用後、それなりにハードな職務が待ち受けている事を覚悟しておくべきです。結果的には待遇に見合わない仕事をさせられたり、マネジメント的な要素を含む仕事を割り振られる恐れがあります。少なくとも、正職員の補佐をする程度のパターン化されたルーティンワークではないと思っておくべきです。

今回の求人も安っぽちい時給で1日の勤務が6時間まで。全然稼げない・・・(苦笑)。そして、最長5年でお払い箱。そんな、永続的に働けない身分の人間に作文で役割や期待することなんて書かせてどうすんの?

あと、言っちゃいけないんでしょけど、バイトに応募するために小論文や作文を書くモチベーションなんて、普通ないでしょ。たかがバイトの募集で、こんな面倒臭いことをさせるなってことです。これが、正規採用募集で書かせるならわかりますけどね。

特に国立新美術館の方は、職務内容も応募条件も時給1240円の内容じゃないだろう。これ、ブラック求人ですね。

この2つの機関は、図書系職員に限れば国立大学との人事異動や新規での採用がないので、実務に長けた専門職員が適正に配置されていないでしょう。バイトでも経験者などの即戦力人材が欲しいはずです。欲を言えば、マネジメントもできるような人。

ここに限らず、専門図書館は、どこも予算、人員、ノウハウが欠乏しているため、小規模な組織でも一人にかかる負担が大きくなりやすいです。大学図書館と同じに見てはいけません。任期がある非正規の身分で安い給料だと、割に合わないと思います。

雇用する側に翻弄されてはいけません。自分の培ったキャリアは、もっとまともな身分と待遇で働ける職場で活かしましょう。


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2016年11月16日

上智大学図書館の劣悪な司書募集求人◆こういう地雷求人に応募してはいけない!

近年の私立大学図書館は、司書資格を持つ専任職員を置かず、事務系職員が数年のローテーションで入れ替わる人事異動が主流となっており、正規職員としての図書館限定勤務が極めて難しい状況となっています。また、民間業者に一部の専門業務を委託したり、運営全般を全面委託する大学図書館もあるくらいです。

それ以外には、契約職員とか嘱託職員などの身分名称で採用し、3年〜5年の期限で契約する方法を採っている私大もあります。当然、正規職員同様の職務内容で管理的な責任を担う職責となります。しかし、契約期限が来れば任期満了となる理不尽な契約内容となっています。

そして今回は、一例として、上智大学学術情報局図書館の求人を挙げてみました。求人内容の詳細は次の通りです。内容を精査すると、本来は正規職員がやるような業務内容で、いかにも割に合わない不愉快な内容です。
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上智大学学術情報図書館
○身分:非常勤嘱託職員
○雇用期間:2017年3月1日〜
※年度毎の契約更新となります。契約更新については、勤務状況により判断します。雇用の上限は2022年2月28日となります。

○職務:図書館において、主にレファレンスサービス関連業務を行う
(1)レファレンスサービス業務
(2)データベース等の講習会の企画、実施
(3)デジタルサイネージ、ホームページ作成業務
(4)電子アーカイブシステム管理業務
(5)英文にて各種案内物の作成

○募集条件
・司書の資格を有する者
・大学図書館または公共図書館にてレファレンスサービス業務経験がある方
・国立情報学研究所、各種データベースの利用経験がある方
・WORD、EXCEL(初歩的なマクロ)、PowerPointが操作できる方
・HTMLの知識がある方
・英語での電話、窓口、メール対応ができる方
・講習会実施等、プレゼンテーションができる方
・柔軟性があり、幅広い業務に対応できる方

○勤務日:月曜日〜金曜日
○勤務時間:9:00〜17:00
○給与:月額235,100円
○通勤手当 ※住居手当、家族手当、賞与および退職金制度はありません。
○社会保険、雇用保険、労災保険に加入

【情報源】 上智大学HP
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正直、こんな地雷求人に応募する物好きな人などいるのでしょうか? (苦笑) 非常勤嘱託身分のくせに、高度な募集条件を出しています。時給ではなく月給ですが、社会保険料などの税金が引かれますから、20万を切ってしまうでしょう。さらに、住居手当、家族手当、賞与、退職金もないのは痛いです。

これは、専門業務を遂行できる専任職員がおらず、専門職を安くコキ使う常套手段です。契約制にしているのも、正規雇用にしたくない意図が見え見えです。仮に契約期間の5年間を頑張って勤務しても、5歳年をとって、また就職活動のやり直しです。何のメリットもないでしょう。正規雇用に昇格など、淡い期待はしない方がいいです。

なぜ、この事例を示したかというと、私立大学の嘱託・契約職員は、こうした条件のケースが多いと警告したいからです。これだけの業務をこなせるのに、こんなアホみたいな待遇でコキ使われて欲しくないのです。決して、努力の方向性を間違えないでください。


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2016年11月14日

「非正規司書 9割が200万円以下」の実態

◆西日本新聞[2016.11.14]の記事

 全日本教職員組合(全教)は7日、公立小中学校の図書館で司書などとして働く非正規職員へのアンケートを行い、92%の人が年収200万円以下だったとの結果を発表した。調査は2015年11月から16年3月に実施、377人が回答した。
 年収51万〜100万円が回答者の52%に上り、101万〜150万円も22%だった。時給では751〜800円が最も多く28%。通算勤務年数が5年以下の人が52%を占め、自由記入の欄には契約を打ち切られる「雇い止め」への不安を訴える声が多かったという。低待遇の一方、95%の人が現在の仕事にやりがいがあると答え、63%が正規採用を希望していることも分かった。
 全教の担当者は「司書という専門知識を有する人の待遇改善を国などに働き掛けていきたい」としている。

▼記事リンク


詳細な業務内容が書かれていないので、何とも言えませんが、もし、仕事内容が、業務運営・管理、企画立案などのマネジメント業務であれば、低待遇どころの話ではなく、この給料水準は違法同然になると思います。誰でもできる、単純な作業であれば妥当な金額です。この業界の問題点は、非正規雇用の場合、学歴、知識、経験を兼ね備え、管理的なマネジメント業務に従事している者に対しても、生活水準を維持できない給料しか支払わない現状があることです。早急な改善が必要です。


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2016年08月01日

採用方法と雇用形態が偽装された、うさん臭い図書館司書求人への応募はダメ! ナカバヤシ(株)とウーマンスタッフ(株)の怪しい関係

 今回は、図書館求人サイト「Indeed」に掲載されている、採用方法と雇用形態が不自然で怪しい求人を見つけたので、記事にしました。詳細はというと、神奈川県大和市学習センター図書室の委託業務を受託した、派遣会社のウーマンスタッフ(株)が募集している図書館司書求人です。求人内容は、以下の通りになります。簡潔にするため、内容の一部を省略しています。平成28年8月1日現在。

ウーマンスタッフ株式会社 神奈川県大和市学習センター図書室でのチーフ・サブチーフ募集
○アピールポイント: 雇用主は、図書館業務の大手アウトソーシング会社「ナカバヤシ株式会社」でパート雇用となります。
○業務内容
・書架整理業務及びスタッフマネジメントなども含めたチーフ・サブチーフ業務
・図書室のカウンター業務
○給料: 19〜23万円
○勤務日/時間: 週5日、実働7〜8時間
○勤務期間: 8月下旬〜長期 ※3か月更新
○応募資格: 図書館司書資格+公共図書館過去5年以内で3年以上の勤務経験
※こちらのお仕事に就いて頂くには、ウーマンスタッフにスタッフ登録をお願いします。

 この求人内容で怪しいのは、派遣会社のウーマンスタッフが募集している求人なのに、アピールポイントとして、「雇用主はナカバヤシでパート雇用になります」と記載されている点です。更に、ナカバヤシが雇用主と言っているのに、応募の際、ウーマンスタッフにスタッフ登録を求めている点も同様です。    
 これは、明らかにおかしいでしょう。本来、雇用主がナカバヤシならば、ナカバヤシが自社のホームページ上で募集をして採用するのが当然です。それを、雇用主でもないウーマンスタッフが代理で採用することなど、ありえない話です。だって、採用者と雇用主が違うなんてありえるの?これだと、ウーマンスタッフ⇒ナカバヤシ⇒大和市学習センター図書室という、違法な二重派遣と誤解される恐れもあります。ちなみに、ナカバヤシとウーマンスタッフはグループ企業同士なので、その辺りに、何か起因する事情があるのかもしれません。
 求職者にとって、こうした採用方法と雇用形態が矛盾する内容は、決して望ましい事ではありません。会社側のよくわからない都合で、振り回される恐れがあります。この求人も含め、こうした類事例には、応募をしてはいけません。

 通常、スタッフの採用・雇用形態は、次の3通りしかありえません。

1. 図書館が直接採用し雇用する
2. 委託や指定管理の場合、受託した業者が採用し雇用する
3. 派遣契約の場合、受託した派遣会社が採用し雇用する

 委託、指定管理、派遣の場合、採用や雇用に関しては、受託した会社が採用し雇用主になるので、2社以上が関わることは、通常ありえません。今回の場合、ウーマンスタッフのホームページ上で募集している求人なのに、唐突にナカバヤシが登場して、雇用主だと言っている事が意味不明なのです。こういう、人材の採用を不自然な形で行う業者は、胡散臭い会社だと言えるでしょう。今のところ、他社では、こうした事例は確認していませんので、今後、こうした内容の求人を見つけたら、応募はNGです。


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2016年03月08日

図書館の非正規雇用求人へ応募する際の注意事項・民間業者(委託業務を受託)、公共図書館、国立大学図書館

 3月になると、新年度の4月以降に勤務を開始する非正規雇用の求人が増えてきます。ただ、近年は即戦力となる人材獲得が難しくなっているので、年中無休で出ている感はありますが、それでも年間で最も多いのは、この時期です。本来、司書として安定的に収入を得てキャリアを積んでいくには、地方公務員か国立大学法人の正規職員採用試験に合格するしかありません。
 しかし、現実的には不合格になってしまったり、年齢制限を超えてしまったり、家庭や個人的な事情で難しい方もいます。そうなると、どうしても図書館で働きたい場合、やむ負えず、非正規雇用という形態しか選択肢がなくなります。
 今回は、そうした方のリスクを減らすために、見えにくい非正規雇用求人の実情をまとめてみました。民間業者(委託業務を受託)、公共図書館、国立大学図書館に分けて書きたいと思います。求人は圧倒的に民間業者の委託や派遣が多いので、この分野の説明に大半を割くことをご理解ください。

【民間業者】図書館流通センター(TRC)、丸善、紀伊國屋書店、日本アスペクトコア、キャリアパワー、ナカバヤシ、ウーマンスタッフ、ヴィアックスなど
○業務内容を正確に確認する
「図書館業務全般」「閲覧業務」「整理業務」など、抽象的にしか書いていない場合、あれもこれもと様々な業務をやらされる可能性があります。それに見合う給料ならいいですが、そうでなければ損をします。応募前か面接時に具体的な業務内容と範囲を確認しておくべきです。

○初めて受託する図書館の求人なら、応募は控えるか慎重に検討する【重要!】
新規で委託業務を受託する場合、その図書館での経験やノウハウがないため、ゼロからのスタートとなります。これは想像以上に大変な事なのです。人材確保が不足した場合、一人に対しての負担が増えることが予想されます。激務となることを覚悟する必要があります。元々、安い給料なので、その辺りの覚悟がないとモチベーションがなくなりますので、慎重に考えて下さい。

○リーダーや準社員での契約は辞めた方が良い【重要!】
リーダーや準社員は現場の責任者であり、自分の業務以外にも、スタッフへの指示や勤務管理、シフト作成、営業担当者や委託元図書館担当者との調整・交渉など、業務が多岐に渡ります。しかし、月給制でボーナスも退職金もあればマシですが、時給1200円前後でボーナスも退職金もないケースがほとんどです。実は、こうした境遇の方が一番悲惨な状況にあるのが、現状なのです。

○契約期間と交通費の支払い限度を確認する
交通費や契約年数が社内規定で決められている場合、会社の業績が悪いか、利益が低い委託ばかりを抱えている可能性が高い。経験者、語学やIT能力が高い人が、上限以上の金額を交渉をして、何とか考慮してもらえるのが現実であり、図書館勤務未経験者なら、記載通りの条件となる可能性が高いです。

>>委託の図書館ビジネスは、業績の悪い本業の傷口をカバーする役目でしかありません。競合他社(ライバル企業)が多く、低価格での落札や契約しかできないため、利益が出せない。つまり、厳しい競争に晒されているにもかかわらず、儲からないビジネスなのです。応募することは、こうした崩壊したビジネスに付き合う事を覚悟しなくてはなりません。

【公共図書館】
 直接雇用の契約職員やアルバイトとして勤務します。社会保険などの福利厚生は徹底されています。給料は自治体によって様々なので、具体的な金額は明示できませんが、安いの一言に尽きます。多くは正職員の補助的な役割を担いますが、正職員にできない(能力以上)ことを要求されたりすれば、異議を唱え待遇を改善させるか、転職を考えた方が良いでしょう。中には、調子に乗っている自治体や職員もいますので、流されないようにしてください。契約期間は最長3年程度が多く、勤務良好でも、契約期間以上の更新はありません。
 公共図書館で勤務する唯一のメリットは、公務員試験(司書)合格のためのキャリア経験を積むことであり、これが面接で功を奏すからです。それに該当しない方なら、単なる契約期間限定の仕事になってしまいますので注意してください。ただ、民間委託で働くよりも、得られる知識や経験は何倍も大きいので、マイナス要素ばかりではありません。

【国立大学図書館】
 多くは事務補佐員という呼称で契約し、最長3年契約です。欠点としては、一日の勤務時間が6時間(週30時間)までなので、公共図書館や民間よりも収入が少なくなってしまうことです。これは改善するべき重要な課題です。そうなると、国立大学法人職員採用試験(図書系)合格のためのキャリア経験を積むことくらいしかメリットがありません。面接では高評価となります。それに該当しない方なら、単なる契約期間限定の仕事になってしまいます。ただ、公共図書館同様に民間委託で働くよりも、得られる知識や経験は何倍も大きいです。
 仕事は係長や係員の指示で進めます。大学は公共図書館より蔵書数が多く、洋書もあるので、仕事の難易度は上がります。そう考えると、給料に見合わず、損をすることの方が多いことは否めません。

>>結局、どこで働こうと、非正規である以上、昇進・昇給の期待は薄く、不安定な雇用に変わりないです。正規職員と同様の業務内容だったり、専門分野に長けた有能な人材なら、契約期限は仕方ないにしても、高い報酬は支払うべきです。行政や国立大学は、その辺りをもっと考えるべきです。
 民間業者は儲からないビジネスに参入するのは身を滅ぼすだけでしょう。どの業者も中途半端なノウハウしか持っていないし、人材の確保もろくにできないのだから、そろそろ考え直した方が良いと思います。
 働く側も、その求人が吉か凶の判断をする眼力が必要になります。非正規でハードな仕事をすると、やがて、モチベーションが下がってきます。応募するなら、負担が少なそうな求人を選ぶべきでしょう。


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2016年01月18日

国立博物館・国立美術館図書室の就職・採用事情

当ブログには、国立の博物館や美術館に併設されている図書室の情報を求めている検索キーワードが多数見られます。国立博物館や美術館の情報は国立大学に比べ少なく、就職や採用に関するものも入手しにくいのが現状です。簡単で断片的ではありますが、採用・就職に関する情報をお伝えします。

国立博物館および国立美術館は、全国に複数ありますが、運営母体が独立行政法人に該当する機関と大学共同利用機関法人に該当する機関に分かれています。

■独立行政法人国立文化財研究機構
東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館

■独立行政法人国立科学博物館
国立科学博物館

■独立行政法人国立美術館
東京国立近代美術館、国立西洋美術館、京都国立近代美術館、国立国際美術館、国立新美術館

■大学共同利用機関法人・人間文化研究機構
国立歴史民俗博物館、国立民族学博物館

 まずは、これらの機関に正規職員で採用されるには(就職するには)、8月に実施される国立大学法人等職員採用試験に合格する事が必要です。ただし、国立大学に比べ採用しないことが多く、採用しても1〜2名程度です。受験年度よって一次試験に合格してもチャンスがないなど、こればかりは個人の力ではどうする事もできません。仮に採用がある場合、一次試験に合格し、二次試験(面接)は自身で申し込みをします。一次試験合格者に対し、国立大学法人が主催する採用説明会で面接の受付をする事が多いです。面接は2回程度で個人面接、集団面接、最近はグループディスカッションをすることもあるようです。とは言っても、これは総務、人事、経理などの事務系職員の話です。

 では、図書系職員の採用はあるのか? 残念ながら、採用実績がある機関はありません。これら機関には図書室が設置されていますが、専任の図書系職員として勤務するには、国立大学からの人事異動で配属される機会を待つしかありません。配属された場合、3年の期限が多いようです。つまり、国立大学職員(図書系)として採用され、将来、配属機会を待つしかありません。一生機会がないこともありえます。
ただ、その配属対象となるのは、大学共同利用機関法人の国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)、国立民族学博物館(大阪府吹田市)の2機関だけです。前者は千葉大学、後者は大阪大学からの異動が多いようです。

 それ以外の機関は、所属の学芸員(研究職)が数年ごとのローテーションで配置されています。図書館学や周辺領域専門の方もいれば、他分野の方が配属されるケースもあります。つまり、人事的に図書系職員が配属されるシステムになっていないという事なのです。博物館や美術館で働きたい(配属されたい)方もいるかと思いますが、現状では実現不可能です。

 ちなみに、歴史学や考古学の学科が設置されている国大なら、歴史関連資料を扱う機会もあるし、東京芸術大学なら、美術資料を多く扱えるかと思います。ただ、採用や配属されるかは御縁の問題なので、現状では機関や分野にこだわらず、広い視野と柔軟な考えを持っていくことが賢明だと思います。

○博物館関連記事

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2015年07月13日

関西学院千里国際キャンパス図書館の司書求人 : 人材を舐めている、時給945円の業務内容

 毎度のことですが、図書館司書求人で、待遇と業務内容が不均衡な求人を見つけました。学校法人関西学院の系列校である、関西学院千里国際中等部高等部および関西学院大阪インターナショナルスクールの図書館司書求人です。まずは、求人内容をご覧ください。
▼ここから▼
◆募集人員:パート職員1名
◆待遇 : 時給945円
◆応募資格
・図書館司書有資格者
・図書整理(目録・分類)経験者
・業務遂行に必要な英語力(日常会話以上の会話力・英文の資料の読解力)、および日本語力(母国語または同レベル)のある方
・ITについてある程度の知識のある方
・コミュニケーション能力がある方が望ましい
◆業務内容
・日本語と英語の図書、雑誌、新聞の受入
・目録メンテナンス業務
児童生徒・教員への学習支援・読書支援
・貸出、返却
・レファレンス
・書架整理
・機器貸出
・スケジュール管理等
幼稚園から高校3年生までの生徒の日英2言語教育施設としての学校図書館の全般の業務も分担
◆勤務時間:月〜金曜日、午前8時〜午後6時のうち、1日8時間、週40時間
◆雇用期間 : 平成27年8月21日から平成28年3月31日(以降、毎年度ごとに1年契約更新を予定)

 教職員と生徒以外の人は入館できない学校図書館なので、全貌はわかりませんが、時給945円で経験者、英会話/英文読解、IT知識、コミュニケーション能力を要求するのは非常識にも程がある。しかも身分は契約制のパート。帰国子女や留学生ばかりだろうから高度な語学力は必要だけど、この待遇で仕事をしろというのは労働者を舐めているでしょう。今年1月にも同様の求人を出していたが、そりゃ来るわけないでしょう。人を安く使うことしかマネジメントできないのは、所詮ブラック企業の発想と同じなのである。

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2015年05月25日

司書資格の価値がない図書館流通センター(TRC)の委託司書募集求人(東京都立中央図書館)

 図書館への採用条件として司書資格が必要な試験として、地方自治体の採用試験(地方公務員試験)があります。ちなみに、国立国会図書館や国立大学法人の場合は、その条件がなく、採用や採用後の昇進にも影響しません。また、各図書館や委託業務受託の民間業者の非正規採用の際にも、司書資格が求められることが多いです。当然、正規雇用でも非正規雇用でも、資格の価値は変わりません。だが、採用後の境遇は雲泥の差があります。自治体の正規職員として採用されれば、司書資格を取得した価値は十分にあります。だが、業者などに契約社員や派遣として採用されても、資格の価値が活かされることは、ほとんどないのです。
 今回は、司書資格とは何ぞやと考えさせられる求人募集を見つけました。それは、図書館委託業務を受託している図書館流通センター(TRC)の求人です。まずは、下記求人を見て下さい。
▼求人案件▼
東京都立中央図書館スタッフ募集<契約社員>
○応募資格 PC操作、接客できる方。司書資格あれば尚良し
○仕事内容 図書館業務全般
○勤務日数 土日祝含む週3〜5日
○勤務時間 9:00〜21:15のうち実働5〜7.75時間 ※遅番勤務できる方
時給/司書資格あり900円、司書資格なし890円
○契約期間 採用日〜2ヶ月間。面談による合意の上、2016年3月31日までの期間を原則として更新可。以後同様に、1年間を基本とした契約で更新可
▽情報源はTRC求人募集ページより

 時給に着目すると、司書ありが900円、なしが890円と書かれています。何と、司書資格の有無による時給差が、たった10円しかない何ともタチの悪い求人です。他の首都圏の受託図書館も同様の時給差です。資格があるなら、ない者よりは待遇(時給)的に多くすることは当然でしょう。しかし、プラス10円しか上がらないなんて、いくら何でもバカにしているとしか言えないだろう。これなら資格を持っている意味もないし、取る必要(価値)もない。司書取得するには、経済的にも時間的にも個人の負担であり、会社側は1円も出さずに人材を採用すればいいので、楽なものである。ご都合主義もいいとこだ。
 取得には大学を卒業し、在学中に文部科学省令で定められた図書館に関する科目の単位を取得しなくてはなりません。在学中に取得できなければ、卒業後、通信制大学や講習で取得しなくてはなりません。
 繰り返しになりますが、地方自治体に正規職員として採用されれば、司書資格を取得した価値は十分にあります。だが、今回のTRCの求人ならバカバカしいにも程がある。用途によって、これだけの格差が生じる現実がある。一生の仕事を獲得できるパスポートにもなれば、価値に見合わない劣勢を強いられることもある。今回の件に限らず、求職者は資格を活かせる価値のある仕事と価値のない仕事を冷静になって見極めなければならないのです。

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2015年04月25日

正規雇用までの無駄な遠回りをする、日本貿易振興機構アジア経済研究所図書館の司書求人

 正規の司書採用において厳選する事例が、専門図書館などで時々見かけます。業務内容や給与も自治体や国立大学とほとんど変わらないのに、応募資格がやたら厳しく、さらに契約職員といった非正規雇用で採用され、勤務評価の後、数年後に正規雇用で採用されるという、何ともハードルの高い道程なのです。そんな事例が求人募集されています。千葉県の幕張にある、日本貿易振興機構アジア経済研究所の求人です。内容を簡潔にまとめると以下の通りなのですが・・・。

▼アジア経済研究所・司書採用募集
【情報源】詳細は→アジア経済研究所ホームページ 平成27年6月30日まで掲載予定
開発途上国関連の資料・情報を扱う図書館業務に関心がある方。3年の任期付き採用であり、2年の延長があり得る。任期終了までに業務実績の審査を行い、良好な評価を得られれば、任期終了後に、任期を定めない職員として採用する。
●応募資格: 人文社会科学系修士号以上、又はそれ以上の学歴を有し、地域研究に関心を持ち、ベトナム語に精通していること。司書資格を保有。
●選考方法: 書類審査、筆記試験・教養(図書館・情報学を含む)試験、小論文試験、語学試験(英語)、プレゼンテーション審査、面接試験

 はっきり言ってしまえば、こんな正規採用までのハードルが高い求人を狙うより、自治体や国立大学の司書を目指した方が、苦労が少なくて済むでしょう。自治体や国立大学は、採用されれば即、正規採用ですから。非正規採用を経て正規採用と言うのは、雇用主(採用側)が人件費のコストカット、さらに、使える人材かを見極める機会を設けるための時間的措置なのです(採用側のリスク回避)。これだけの高度な条件を要求する割に、任期付き契約からスタートしなければならないのはバカバカしいでしょう。ただですら司書になるのは大変なのですから、堅実な選択をしていくことが結果につながります。自治体や国立大学の図書館採用を目指して頑張りましょう!

posted by パピルス at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 雇用問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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